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エッセイ

どうすればプランがうまくなるか

自分を育てる探求心やモチベーション

私自身、30年以上この世界にいてある程度のプラン力は身についたつもりですが、それはどうやって身に着けたか、論理的に再現する事はできない気がします。よく議論になる話ですが、うまくなる人は人に教わったり育ててもらったりせず、自分で身に着けていった、というのがある程度は当たっている気がします。やはり自分で考えて、どうすればうまくなるのか探求し続けられる人、つまり目的意識やモチベーションを持っている人は、うまくなる可能性が高いのではないでしょうか。

自分なりのいいプランを確立

その自分を育てる一歩は、どんなプランがいいプランなのかよく考える事ではないdしょうか。しかし様々な要素があり、様々な観点で判断される住宅のプランは、自ら考えれば答えが見えるというものでもありません。たくさんの事例(実物の見学・体感や、書籍・資料などからの学び)を見て、どんな意図や狙いや効果があるのかを理解し、共感できるかどうかをふまえ、自分なりのいいプランを確立していくということでしょうか。その時に住宅ならではの事情は、生活の場という視点がある事を忘れてはなりません。

クライアントとの関係

もう一つ、住宅(建築)はクライアントあってのモノづくりですので、いくらいいアイディアがあってもクライアントにその良さをうまくプレゼンテーションできなければ、実現できません。それは、表面的な話術やプレゼン力だけではなく、設計者としての信頼を得られているかも重要な要素となります。その信頼を得られる存在になれるかどうかは、過去の実績だったりアイディアの内容や考え方次第といえます。

近道はなし

結局のところ、近道や特効薬はなかなかなくて、日々考えながら住まいづくりに向き合うという事になりそうです。

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サーベイ

街並みの中で目に留まった住宅01

 少し時間がある時に、趣味と実益を兼ねて住宅街を歩きます。その中で発見したものをいくつかご紹介したいと思います。今回はアプローチや駐車場の様子です。1つ目の写真は、門を入りおおらかな下屋の軒下を玄関までアプローチするプランとなっています。アプローチは外構、玄関からが建物といった画一的な考え方ではなく、敷地内全体でベストの暮らし為にはどうすればよいか、という視点の計画だと思います。

こちらはもう少しコンパクトで、敷地と前面道路の高低差が大きい物件です。下屋が、門の表裏両方の庇になるという設計。軒下のアプローチには、屋根をくり抜き高木を配置するという凝ったしつらえ

この様な先考え方を、よりコンパクトで現代的な物件で実現しています。下屋の軒下はアプローチと収納の機能もありそうです。外部空間を充実させるという考え方は、大切にしたいですね。

駐車場、アプローチ部分を敷地の形なりに大きな屋根をかけて、建物と一体化してる計画です。いわゆるカーポートの機能を、大掛かりな屋根で実現しています。

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サーベイ

豪邸の作りから学びたいこと

 マスメディアで、有名人やセレブリティおn住宅が紹介される時に、その豪華さや高額であることのみが注目されがちですが・・・

住まいとして必要な機能や街並みへの配慮など、多くの面で設計の配慮が行き届いていて、参考にしたいところです。そのポイントは・・・

・美しい建物意匠

・道路協会の囲障の美しさ

・道路景観に潤いを提供する植栽

・見せたくないもの(設備機器など)を見せない工夫

コートの目隠しを兼ねたRC壁の存在感
道路側への圧迫感を減らす建物配置、石積みと植栽、アプローチの配置

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サーベイ

路地状敷地を考える

 土地が道路に接している部分が短く、細長い通路状の部分を経て土地が広がりがある様な土地を、路地状敷地あるいは旗竿敷地などと呼びます。通路状の部分の幅によっては、外構の構造物や植栽を設けるスペースがなく、味気ない外観になってしまうこともあります。今回はそんな路地状敷地の事例を紹介します。

床面のデザイン舗装と、両サイドの植栽

ピンコロ石の舗装、木製の境界フェンス

さび色の砂利敷とコンクリート平板の組合の舗装 境界側の植栽
自然石の飛び石のアプローチ、境界部分の木製フェンス、豊かな植栽と、アイストップのパーゴラ
路地状敷地としては少し幅が広めですが、アプローチ、駐車スペース、植栽、奥の石積みと塀など、完成度非常に高いですね
一定の幅員があれば、予算をしっかりかけて邸宅らしい車路とアプローチに仕上げることも可能です